昔々ではない、どこにでもあるお話。
ただそれがちょっと不幸なだけの物語。
女は王様と出会う。東京のど真ん中、同じ職場で。
彼女は平凡な女性で、お茶を汲み社内での評価は低い。
同僚の友人に勝ってるのは結婚をしている事だけだ。
しかし、彼女が王様と出会うと、評価は一変。
世界がまるで変わってしまったかのようになる。
だが、彼女の世界だけが現実とは限らない。
そんなシンデレラ物語とは別に、夫はドクターに癌を告知され、
彼女は痴呆だと診断される。
彼女は二つの世界を生き続け、夫は死んだり生きたりを繰り返す。
王様は悪魔なのか、誰なのか。
世界は彼女の思うがままに色を変える。
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